世の慣性までを殺す厄災が世界に蔓延し 対比はかつてないほど色濃く表れる 持つ者は今日より多く 持たざる者は昨日より少ない 先細りゆく世界に待ったをかけた厄災は 悪魔の顔に仏の表情を見せるのか 花丸主義の阿鼻叫喚 億の屍越 …
もっと読むカテゴリー: ショート・詩
闇雲
宙ぶらりんの生存欲求 風に揺られて靡いてる ひび割れた鏡を持て余し ファムファタールのご登場希う 涼しい顔で崖の縁を戯けてみせましょう 嘆息もらす尊い命、風に委ねる運否天賦 トラブルを傍観しつつ それが首を絞めてくれると …
もっと読むKeep it real
流行ばらまく五六人 喰らいつく億人に依存する 仕掛人、居ても居なくても良いけれど 私達は彼らに必要そう ワンオブゼム様々万々歳 今の流行りはやはり流行りを降りること 降りたはいいが見通し悪く 指針が無いのも苦難の道か 衆 …
もっと読む破壊神
嫌だ嫌だと泣き叫べば それが声帯を通っていたかは分からないけれど 目の前の間延びした惨劇は 変わるのだと思っていた 現実と心の接触不良 梨の礫の現実に心が鈍くなっていく ふと、安らぎの地が遠く見える このまま溺死してしま …
もっと読むアシッド
虚構濃度が下がる昼下がり 喚く手を抑え、ギラつく真実を覆い隠そう そうして今日も強固な虚構を追い求める 誰か俺の名前を呼んでくれ 玉座にたった一人 それとは正反対の謙虚性で精製された 俺の名前を呼んでくれ その視線を、関 …
もっと読む言の葉使い
身体、性別、煩悶 触媒揃いアルス・マグナは物語る 計算機にこの魔術、使えるかな 一つ目の魂持たぬ者にちゃんと言えるかな 『出でよ精神、相互理解は奇々怪々』 言葉は稀に翻って相手に到る まるで飼い犬が首輪を外した途端 野犬 …
もっと読むキャスト
生きる意味を自身に与えるには 余りに弱く、他者に委ねるにしては 余りに気まぐれだ 神話の登場人物になるには それが人の口から発せられてはいけない そんなものは作り話か慰めでしかない 本物ならば私が生まれる前から 大地に初 …
もっと読む二重生活
晴れた空とチクチクする芝生 心地よい風までついてきて このような贅沢、ありがたし 今を置き去りにして何処へ行こうか 緑の訴えそっぽ向き何に触る きらめく青を無視して何を見る 過去から誘いがあったのか あなたはそれに飛び付 …
もっと読む一人咲く
一緒に咲けたらどれほど良かったか このように私だけ狂い咲いてしまうなんて 愚かの極み 約束なんてしていない そこには示し合わせや調和などない 起きうるのは自由落下だけ ただ、咲いてしまった 白銀雪中紅一点 極夜が私を覆い …
もっと読む天地無用
誰しも栄光を手にしたい 勝利を収め、祝福の喝采を浴びたい 弛む丹田萎える一滴垂らされた 極限状態で内に現れた大物食い 報酬の番狂わせが確信打ち砕き 輝かしさの破片が足裏に刺さった 苦さを仰ぎ、安堵に嫌悪する 龍に成れぬと …
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