ご自愛下さい

自分を愛するとは自分で頭を撫でたり よく頑張ってると励ますことだけではない 欲求を遂行するのも自愛の一つだろう 欲求 その言葉は最早清らかに発せられることは無くなった ならばこう言い換えよう それは魂の要請なのだと この …

もっと読む

病が無数の腕になって僕をどんどん連れていく どんどんどんどん連れていく 傲慢という終極の地へ連れていく 近付く程可能性は目減りしていった 死が鼻先までやってきて その匂いを嗅いだらなんとも芳しい 芳しいのに、同時にとても …

もっと読む

Null

無とは何も無いことらしい 果たして無とは本当にあるのか 案外、意味に反して全てあるのが無の正体だったりして 部屋の中を見渡してみて認識してみる テレビ、テーブル、ソファー、あらゆる小物 空間も認識できる 仮に部屋に物やガ …

もっと読む

死を想う

嫌な時代に生まれて 気に食わない容姿で 故郷に愛着もなく 特に他人を愛することもない そんな人生でも終わりがくる この時代、この容姿、この故郷 全部がたった一回こっきり 他人を愛さず自分も愛さないまま… そう思えば、そう …

もっと読む

地上の矜持

きっと神様には自分の一部を失う感覚は分からないのでしょう 口の中に広がる鉄の味も 自分の汗でスッ転ぶこともない 私達の生への執着はさぞ醜悪でしょうね 天使のような無垢さは無いし 悪魔のように楽はできない 暴風のような運命 …

もっと読む

昏いあなた

長い魂の闇夜を越えただろうか 人生における苦痛、苦境は越えてきただろうか きっとあなたの底には誰もが経験しながら 誰も経験したことのない苦汁が沈殿しているに違いない 息も絶え絶えで這いつくばった もう一人のあなたとも言え …

もっと読む

椿の懊悩

椿の花はいつも心配事を抱えている 雨や風でどこか飛んでいってしまいそうとか 鳥に啄まれそうとか 一日中起きてもいないことで神経を磨り減らしてる 死の恐怖に支配された花はどんどん肥大していって やがて自重に耐えかねた花は落 …

もっと読む

エニグマ

夢とはなんぞ 眼は閉じているというのに 一体どうやって視ている? 夜半に第二の眼が開眼しているとでも言うのか いや第三か? 会ったこともない奴が出てくる しかも喋るときた もはやちょっとした事件だぞ 行ったこともない場所 …

もっと読む